Columnコラム

突然現れて驚く円形脱毛症。その原因はストレスじゃない!?

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  • 円形脱毛症が起きるメカニズム

    円形脱毛症ができると見た目に困るだけではなく、『何かストレスでもあるの?』とか『らしくないなぁ~悩み事でも抱えてるの?』などと周囲の人から言われてしまい余計にストレスを感じてしまう。またあるいは『神経質な性格の人がなりやすい』など、発症の原因が悩み事や性格のせいにする風潮が根強い円形脱毛症ですが、本当にそうなのでしょうか?

    円形脱毛症のタイプは脱毛が1カ所の単発型から全身の毛が抜ける汎発型まで多様ですが、大抵は単発型で、数カ月様子を見ていたら治ったという例がほとんどです。ただ回復しても半年以内に再び脱毛が起きる人も多く、再発しやすい病気でもあります。

  • ヒートショックプロティンと自己免疫疾患

    ではどうして円形脱毛症ができるのでしょうか?それにはヒートショックプロティン(HSP)と 免疫機能という働きが大きく関わっています。

    「HSP」とは、ヒトを構成している60兆個もの細胞の中に含まれるタンパク質の「新生、修復、再生、廃棄処理」を行い細胞自体を強くしたり、傷害をうけた細胞を正常にしてくれる働きがあります。
    そして、普段よく耳にする免疫機能とは、血液の中にある白血球(リンパ球)が、体内に侵入してきたウイルスや細菌などの病原菌や異物を排除・破壊してくれる働きをするものです。
    このふたつの働きが、私達の体を守り、健康を支えてくれています。

    ところが、不規則な生活や心身への負担が続くとHSPの働きが弱まり、免疫力のメカニズムが狂い正常に機能しなくなります。すると、ウイルスや細菌などを判別・認識することが出来なくなってしまい、自分の体をウイルスなどと勘違いしてしまって、自分自身を攻撃してしまうのです。この現象を自己免疫疾患といいます。

    円形脱毛症では、この攻撃される自分の細胞が髪の毛を作る毛根周辺の細胞だったがために、成長するはずの髪の毛の成長が止まってしまい、毛が抜け落ちてしまうのが自己免疫疾患による脱毛症なのです。
    この自己免疫疾患は、体の色々な場所に同じような影響を与えてしまうので、部分的な円形脱毛症や髪の毛全体が抜けていってしまうなどの症状が起こってしまうのです。
    また脱毛がおきている毛根の周囲は、末梢神経に異常があり、頭皮の感覚が鈍く、触ってみても感覚がありません。患部を見ると白っぽく、こんにゃくみたいな感覚で、毛細血管がみえません。

    ほとんどの場合が数か月で改善しますが、何度も再発を繰り返すようなら医療機関への受診をお勧めします。また生活習慣の見直しも円形脱毛症の治療の大切なポイントです。

    自分でできるケアとしては、血液内のリンパ球の働きをよくさせるために幹部を温めたり、マッサージをしたりして血液循環を高めましょう。またヘアサロンで、リラクゼーションもかねてヘッドスパや頭皮マッサージなどを受けることもよいと思います。

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